2015年10月30日金曜日

開発とジェンダー分科会2015年度第2回定例会開催のお知らせ(2016年1月22日)

開発とジェンダー分科会2015年度第2回定例会開催(2016年1月22日)のお知らせです。

※開催日が変更になりました。2016年1月15日→2016年1月22日


ランタナはまだまだ元気にかわいらしい花を咲かせています
今回は、下記のように、お茶の水女子大学博士後期課程ジェンダー学際研究専攻に所属されている李亜姣さんに報告をしていただきます。李さんは、中国の中でも、自身の出身地をフィールドに土地所有とジェンダーの問題を研究しています。今回は、近年行ってきたフィールドワークの結果を基に報告をして下さる予定です。
ご出席の方は、恐れ入りますが、資料の都合上、なるべく2016年1月20日(水)までに下記のアドレスまでご連絡頂けますよう、お願い申し上げ申し上げます。
皆様お誘い合わせのうえ、どうぞ足をお運びください。

2015年度「開発とジェンダー」分科会事務局
太田麻希子・中村雪子


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2015年度第2回定例会 

日時:2016年1月22日(金) 18時~20
場所:お茶の水女子大学文教育学部1号館302号室
報告者:李亜姣さん(お茶の水女子大学大学院博士後期課程ジェンダー学際研究専攻)
報告タイトル:異議を唱える女性グループ――現代中国土地開発による社会関係・秩序の再配置 

報告趣旨:
1992年の「鄧小平南巡講話」以降、経済市場化の全面的な導入が始まった。都市化が進むにつれて、農地収用が中国各地で起きた。1999年には、農村女性の農地をめぐる権利の侵害は、きわめて顕著になった。2001年に実施された第二回「中国女性の社会的地位調査」によれば、土地が奪われた農民たちの71%は女性だったという。経済発展が進む中国東部で、異議申し立てをする女性グループが増加した。先行研究は、このような異議申し立てを行う女性たちの主体性を評価してきた。しかし、土地開発によって女性たちの生活はどう変わったのかは十分に議論されていない。そこで本報告はこの状況に対し、彼女たちの人間関係、活動、福祉について考察し、彼女たちの生活状況を踏まえた上で、土地開発による農村社会関係・秩序の再配置を明らかにしたい。


出席の方は、資料準備の都合上2016年1月20日(水)までに下記アドレスまでご連絡いただければ幸いです。
email: devgen.isgs@gmail.com太田・中村)
*会場最寄り駅
東京メトロ丸ノ内線「茗荷谷」駅下車
東京メトロ有楽町線「護国寺」駅下車
*開催日が土日祝日の場合は正門からおいでください。(南門は土日祝日ですと、閉門している場合が多いのでご注意下さい)
*入構の際、身分証明書をご提示の上「開発とジェンダー」分科会とおっしゃってください。
*会場は正門から見て正面のキャンパスマップ中④です。エレベーターで3階にあがって頂き、降りて左の廊下に入ってさらに左に行くと会場の302号室がございます。
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2015年8月5日水曜日

2015年度第1回定例会開催記録(2015年6月21日)


2015年6月21日に第1回定例会が開催されました。



日時:621日(日) 14時~17
 
場所:お茶の水女子大学文教育学部1号館302号室
 
報告者:鳥山純子さん(日本学術振興会特別研究員PD)
 
報告タイトル:
人から考えるフィールドの描き方
ー00年代カイロの女性私立学校教員を事例に
Presenting a field as writing on people:
Contesting characteristics of female private school teachers in Cairo at the turn of the century

下記、定例会の記録になります。


本発表は、博士論文の執筆過程を振り返り、論文執筆におけるフィールドデータと問題関心との関係を論じるものだった。発表ではまず、フィールド調査の方法論についてまとめた書籍を手掛かりに調査研究の過程を大まかに整理し、一つ一つの過程で調査者が抱く問題関心の批判的検討が不可欠であることが確認された。続いて、発表者自身が博士論文執筆のために行った調査を事例に、書籍で提示されているフィールド調査の「理想的な形」を実践する難しさを検討し、発表者の場合はその難しさの一端が、調査時における発表者自らの問題関心についての批判的検討の欠如に起因するものであったと説明がされた。さらに、不十分な「フィールドにおける思考」の結果として、当初の問題設定を大幅に変更せざるを得なかった経緯と、それを立て直すために、手持ちのデータからストーリーを描きだした論文製作の行程が語られた。そして暫定的な結論として、調査研究においては問題関心の批判的検討が恒常的になされる必要があること、とりわけ問題発見型のアプローチを援用する場合には、常にデータが持つ複数の解釈の可能性を意識し、調査者が従事する解釈のプロセスに自覚的になる必要が確認された。鳥山の報告を受け、フロアからは、問題関心の育て方についてそれぞれの参加者の興味や研究課程に沿った具体的な質問が出された。
今回の議題は、発表者の研究内容そのものではなく、そこに到る過程についてのものだったこともあり、参加者全員が研究上のつまずきや今後の展開に関する不安を具体的に語りながら議論をする機会となった。

朝もやに煙る山と三羽のツバメです。あまりに暑い日が続くので、和む画像を載せてみました。

2015年5月27日水曜日

開発とジェンダー分科会2015年度第1回定例会開催のお知らせ

開発とジェンダー分科会2015年度第1回定例会開催のお知らせです。




今回は、今年3月にお茶の水女子大学より博士号を取得された鳥山純子さんに報告をしていただきます。

エジプト・カイロの女性教員を対象にした博士論文の内容から、さらに踏み込んでフィールドと研究をつなぐプロセスについての議論を提示してくださる予定です。

ご本人の希望もあって、参加者のみなさんとの議論の時間を大目にとる予定です。
鳥山さんの研究テーマについての関心とともに、フィールドデータからいかに研究を立ち上げていくかという点に関心をお持ちの方も、ぜひご参加ください。

ご出席の方は、恐れ入りますが、資料の都合上なるべく6月14日(日)までに下記のアドレスまでご連絡頂けますよう、お願い申し上げ申し上げます。



皆様お誘い合わせのうえ、どうぞ足をお運びください。


2015年度「開発とジェンダー」分科会事務局
太田麻希子・中村雪子



*****下記、転載可*****************************************************

開発とジェンダー分科会2015年度第1回定例会 

日時:621日(日) 14時~17
場所:お茶の水女子大学文教育学部1号館302号室
報告者:鳥山純子さん(日本学術振興会特別研究員PD)
報告タイトル:
人から考えるフィールドの描き方
ー00年代カイロの女性私立学校教員を事例に
Presenting a field as writing on people:
Contesting characteristics of female private school teachers in Cairo at the turn of the century

報告概要
問題関心、考察 対象の設定、分析視角は、いかなる研究を行う際にも必要な研究の骨子を形作るものである。そのどれをとっても、研究の方向性や議論の筋道、またその研究が もつ意義を決定づける重要なものである。そのため、ジェンダー研究という文脈でも、先行研究検討においてはそのいずれか、もしくはその全てを批判的に検討 するという作業が行われてきた。また、参与観察を用いて行われる人類学などの研究分野においては、問題発見型アプローチと称し、フィールドにおいて実際に 対象とする人々が問題化する事柄に重点をおいて議論を立ち上げるという手法が確立されてきた。それらはいずれも、既存の問題関心、対象設定、分析視角の中 に、研究者自身の認識によってゆがめられた、あるいは消し去られてきた重要な事柄があるのではないか、という問題意識のもとに発展を見た営為といえるだろ う。
 研究者の認識は 研究全般に大きく関わるが、とりわけ、フィールドにおけるデータ収集からそれを研究論文としてまとめる作業の間には、それが大きく試される行程がある。そ れが、記述対象の選択である。収集した多種多様なデータから、何を描き出そうとするのか、その際に意識すべき研究上の優先順位は何かを設定することは、最 初に提示した問題関心、考察対象の設定、分析視角の全てを制約し、導くものとなる。

 本報告では、上記問題意識に基づき、報告者が博士論文記述において行った、個人を対象とした民族誌記述、に付随する意図と戦略を開示し、そこから導き出された結果について議論することから、個人を対象とした民族誌記述の妥当性と有用性、およびそれが00年代カイロの私立学校教員の生き方を理解する上での意義について検討する。


出席の方は、資料準備の都合上6月14日(日)までに
下記アドレスまでご連絡いただければ幸いです。

email: devgen.isgs@gmail.com(太田・中村)

*会場最寄り駅
東京メトロ丸ノ内線「茗荷谷」駅下車
東京メトロ有楽町線「護国寺」駅下車

*当日は、正門よりお入り下さい。(南門は土日ですと、閉門している場合が多いのでご注意下さい)
*入構の際、身分証明書をご提示の上「開発とジェンダー」分科会とおっしゃってください。
*会場は正門から見て正面のキャンパスマップ中④です。エレベーターで3階にあがって頂き、
降りて左の廊下に入ってさらに左に行くと会場の302号室がございます。

*****転載可、ここまで*******************************************************

2015年3月5日木曜日

2014年度第5回定例会記録(2015年2月7日開催)

春の足音が近づいてきましたね。
第5回定例会(2015年2月7日)の記録になります。

日時:2015年2月7日(14時30分~)

場所:お茶の水女子大学文教育学部1号館304号室

報告者:久島桃代(お茶の水女子大学大学院博士後期課程)

題目:日本の過疎山村に移住する若い女性たちの経験

本定例会では、久島桃代さんより福島でのフィールドワークに基づいたご研究をご報告頂きました。

-以下、報告内容と質疑応答の要約になります。

◆報告内容
 日本の農山漁村の「限界集落」論・「消滅」論が、ジャーナリズムや政策の場で盛んに議論されるようになって久しい。その中で、昨年から農村研究者たちの間で徐々に注目されているのが、都市に居住する若者層の田園回帰である。本研究では,移住者が農山村の集落の再生に果たす役割を検証するため,福島県昭和村に移住した若い女性たちの地域づくりを事例とした。この村では,「からむし織体験生『織姫・彦星』事業」と呼ばれる伝統織物の後継者育成事業が1994年から実施され,20名もの定住者が現れている。報告では、若い女性を農村へと惹きつけ定着させるためのしくみや、彼女たちの地域での取り組み、そして課題を提起した。課題に関しては、村の既存のジェンダー関係が移住女性たちのライフスタイルと一致しない場合、彼女たちの地域的取り組みや地域で暮らすことそれ自体を困難にしていることを指摘した。

◆質疑応答
 インフォーマントのライフヒストリーから、移住や農村での暮らしが個々の女性たちにとってどのような意味を有しているのかを詳細に検証していることが評価される一方、彼女たちの語りが、地域や時代をいかに反映するものなのかは不明瞭であると指摘された。これを補うために、さらなる悉皆調査と統計的データの提示が要求された。

2015年1月27日火曜日

2014年度第5回定例会開催のお知らせ(2015年2月7日14時半~)

2015年2月7日に今年度の第5回定例会を開催致します。

今回は、お茶の水女子大学大学院博士後期課程にて
地理学を専攻されている久島桃代さんに、
福島での研究調査に基づいた報告をして頂けることになりました。
詳細は以下をご覧ください。


====== 転載可ここから ======

2014年度第5回定例会 日時:2015年2月7日(14時30分~16時30分)

■場所:お茶の水女子大学文教育学部1号館304号室

■報告者:久島桃代さん(お茶の水女子大学大学院博士後期課程)

■報告タイトル:日本の過疎山村に移住する若い女性たちの経験

■報告の概要
高齢化率が55%を超える「限界自治体」、福島県昭和村。この村に、20年ほど前からよそから移住・定住する若い女性たちが現れている。彼女たちは、昭和村が主宰する伝統織物後継者育成事業への参加を機に村に移住した。しかし、雇用や経済の面から見れば、技術を身に着けた女性たちの生活は、決して安定しているとはいえない。また、豪雪地帯でもあるこの地域での暮らしは、高齢者はもちろん、若者にとっても楽なものではない。それでも彼女たちは、暮らしを工夫したり、地域での生活に積極的な価値を見出しながら、村で生きることを選択している。本報告では、こうした女性たちの暮らしの経験と村への場所感覚を報告することで、今後の過疎山村の可能性について考えてみたい。


どなたでも、ご関心のある方は参加可能です。
出席を希望される方は、資料準備の都合上2月5日までに
下記アドレスまでご連絡いただければ幸いです。

email: devgen.isgs@gmail.com(太田・中村)


*会場最寄り駅

http://www.ocha.ac.jp/access/index.html

東京メトロ丸ノ内線「茗荷谷」駅下車
東京メトロ有楽町線「護国寺」駅下車


*当日は、正門よりお入り下さい。(南門は閉門しておりますのでご注意下さい)
*入構の際、身分証明書をご提示の上「開発とジェンダー」分科会とおっしゃってください。
*会場は正門から見て正面のキャンパスマップ中④です。エレベーターで3階にあがって頂き、
降りて左の廊下に入ってさらに左に行くと会場の304号室がございます。

http://www.ocha.ac.jp/access/index.html#no3

======転載可・ここまで======


皆様のご参加を心よりお待ち申し上げております。
何卒よろしくお願い致します。