2014年3月22日土曜日

2013年度第6回定例会記録(2014年3月22日開催)

2014年3月22日(土)に2013年度第6回定例会が開催されました。

・日時:2014年3月22日(土)1400~1700
・場所:お茶の水女子大学文教育学部1号館3階304号室 



報告:山本沙希(お茶の水女子大学 大学院博士後期課程)
タイトル:「アルジェリアにおける女性の組織化と地域開発:インフォーマル経済とアソシアシオンの関係から」

今回の定例会では、報告者は1人でしたが、なかなか聞くことができないアルジェリアにおける女性組織の事例報告ということで、質疑応答も含め約3時間の会となりました。北アフリカのイスラム圏でありポスト・コンフリクトという特徴ももつ調査地の詳細、調査対象女性組織の特徴や、また、マルチサイテッドな調査の試みでもあったため、それらの点に関心が集まりました。


下記、報告の要約になります。


本定例会では、アルジェリアの首都アルジェ旧市街で活動を展開する女性組織において、報告者が行ったインタビュー調査結果を中心に報告が行われた。報告者は、アルジェリア都市部で女性組織の活動が展開されてきた経緯を、事実上の内戦状態にあった1990年代初頭以降の情勢との関わりから論じたうえで、なかでも旧市街の女性組織は、地縁や密な人間関係によって成る「コミュニティ」に近いものであると位置づけた。さらに家内で行っている手工芸を主とする女性たちの活動をインフォーマル経済の一形態として捉え、女性たちにとっての活動の意義を明らかにする試論を提示した。

定例会当日はいい天気で、
白木蓮が満開でした



2014年3月12日水曜日

2014年度第1回定例会開催のお知らせ(2014年4月12日[第2土曜日])

2014年4月12日(土)に2014年度第1回定例会を開催いたします。


今回は、東洋英和女学院大学修士課程所属の多田利恵子さんと平野幸子さんが報告者です。
それぞれ、現在取り組んでいる修士論文のための下記テーマでご報告いただきます。
・多田さん「人身取引廃絶レジームの展開と課題――日本の事例を中心として」
・平野さん「家族性大腸腺腫症(FAP)女性の妊娠・出産・育児にまつわる支援への一考察」
詳細は下記情報をご参照ください。
どなたでも、関心のある方は参加可能です。
ご出席希望の方は資料準備の都合上、4月9日(水)までに、devgen.isgs@gmail.comまでご連絡いただけますと幸いです。

また、本定例会に先立ちまして、3月22日(土)には、2013年度最後の定例会が開催されます。
・報告者:山本沙希さん(お茶の水女子大学 大学院博士後期課程ジェンダー学際研究専攻)
・タイトル:「アルジェリアにおける女性の組織化と地域開発ーインフォーマル経済とアソシアシオンの関係からー」
木蓮の木の蕾がもこもこしています。
春の足音が聞こえます。

こちらも関心のある方はどなたでも参加可能ですので、
ご連絡ください。
詳細は下記ブログをご覧ください。
http://devgen-isgs.blogspot.jp/2014/02/2013.html

どうぞよろしくお願い致します。

2013年度devgen事務局(太田・中村)
devgen.isgs@gmail.com




===転載可・ここから===

2014年度 国際ジェンダー学会「開発とジェンダー」分科会 第1回定例会ご案内

・日時:2014年4月12日(土)13時半~17時半
・場所:お茶の水女子大学文教育学部1号館304号室

■第1報告
報告者:多田利恵子(東洋英和女学院大学大学院国際協力研究科修士課程)
タイトル:「人身取引廃絶レジームの展開と課題――日本の事例を中心として」
 <要旨>
 国連で「国際的な組織犯罪の防止に関する国際連合条約を補足する人(特に女性及び児童)の取引を防止し、防止及び処罰するための議定書」が採択された2000年頃から人身取引対策への国際的な関心が高まり、国際レベルの運動や制度の面から人身取引廃絶の取り組みが展開されてきた。日本政府の取り組みとしては、人身取引対策行動計画を制定し被害者保護に公的機関が対応するようになったことは評価できる一方、政策は加害者を処罰し被害者を本国へ帰すことに焦点化しており、人身取引を生み出す構造自体への取り組みは他国と比べて十分とは言い難い。本研究では、人身取引廃絶国際レジームの展開を分析した上で、日本の人身取引廃絶政策の現状と課題を考察する。日本の取り組みが遅れている要因と背景をジェンダー的視点から日本の文化的社会的特性に注目した上で、海外の先行事例や国連の動向を考察しながら、日本のこれまでの人身取引対策政策を評価し、現状と課題を考察する。


■第2報告
報告者:平野幸子(東洋英和女学院大学大学院 人間科学研究科 修士課程)
タイトル:「家族性大腸腺腫症(FAP)女性の妊娠・出産・育児にまつわる支援への一考察」
<要旨>
 遺伝性大腸疾患のひとつである家族性大腸腺腫症(以下FAPとする)の女性は、自分自身の身体症状に対処しながら、妊娠・出産を担い、育児では、子どもへの遺伝の可能性において、罪悪感や心理的苦痛を負いながら子育てをしている状況である。そこで、この様な遺伝性疾患がもたらす困難な状況を抱えた女性が、妊娠・出産という生殖に関すること、また、育児をどのように考えてきたのかを把握し、どのような支援が必要であるのかを明らかにしたいと考えている。


出席の方は、資料準備の都合上4月9日(水)までに下記アドレスまでご連絡いただければ幸いです。

email: devgen.isgs@gmail.com(太田・中村)


*会場最寄り駅
http://www.ocha.ac.jp/access/index.html
東京メトロ丸ノ内線「茗荷谷」駅下車
東京メトロ有楽町線「護国寺」駅下車

*当日は、正門よりお入り下さい。(南門は閉門しておりますのでご注意下さい)
*入構の際、身分証明書をご提示の上「開発とジェンダー」分科会とおっしゃってください。
*会場は正門から見て正面のキャンパスマップ中①になります。建物の中に入りましたら、左手に曲がって道なりに行くと教室があります。
http://www.ocha.ac.jp/access/index.html#no3

来年度の定例会は、研究報告と研究書の講読会を下記のように予定しています。

■2014年度定例会予定
・第2回 2014年5月24日(第4土曜日):
報告者:熊田陽子さん
2014年3月にお茶の水女子大学より博士号を取得した熊田さんが報告してくださいます。

・第3回 2014年6月28日(第4土曜日):
報告者:土野瑞穂さん
2014年3月にお茶の水女子大学より博士号を取得した土野さんが報告してくださいます。

・第4回以降:未定です。基本的に、長期休暇以外の期間に、月に一度の開催を予定しています。報告を希望される方は、事務局までご連絡ください。


■研究書講読会については、決まり次第、おってお知らせいたします。



皆様のご参加をお待ち致しております。

連絡先:
太田麻希子・中村雪子
email:devgen.isgs@gmail.com
===転載可・ここまで===